メンタルヘルス

社会的隔離と孤独

鬱状態や引きこもり状態の人間は、部屋を片付けるとか入浴するといった日常のことができません。心のエネルギーが少なすぎて動けないです。決まった時間に起きる、起きたら歯を磨くとか外出するとかもできません。体を動かすためどころか頭を働かせるための電池となる心のエネルギーが空になっているんです。

また、出社はしてくるまたはリモートで出勤にはなっているが、仕事がいつもより遅い、態度が変わった、返信や返事がない、怒りっぽくなったなど何かいつもと違う社員はいませんか?

職業柄、心理カウンセラーの資格やコーチング、メンタルヘルスなどの学びを一通りしています。企業というより少し前までは対個人にカウンセリングでした。モノを異常に抱え込む人は鬱を発症している割合が高いからです。

しかし、昨年からの様子をみて、社員さんやアルバイトさんなどのメンタルも重要な局面にきているように見受けられます。

リモートになって1年近くなる状況。先の見えない不安定な現在。逆に忙しすぎるという業種もあるでしょう。多くの人がメンタルの何等かを変えていることはSNSをみると確かです。攻撃性が顕著にでる人、一切の投稿をやめてしまった人、その他何等かの変化が多くの人にありました。

また、一人暮らしの新社会人や学生なども孤立感による早期退職、退学なども多く、最悪の場合は芸能人のニュースもあったように残念ながら自殺者も。

『孤独』というものは、それぞれの感じ方があり、人と一緒にいても孤独を感じる人、一人でいても孤独を感じない人がいます。つまり、精神的な捉え方。それに対して『社会的隔離』は、物理的に他人と距離をとること。今回の状況では、物理的に距離を取らないとならない上に精神的にも孤独を感じる。最もメンタルが弱る環境なのです。

そして、孤独の時間が長いほど鬱になりやすい。

また、日常生活でのルーティンというのも実はメンタルを安定させる要因の一つ。同じ時間に起き、同じ時間に出掛け(体を動かす)、同じ時間に食事をとり、同じ時間に眠るといった健全な暮らしは健全な精神を維持させるのです。

昨年、世界的パンデミック直前に発表された医学誌ランセットの論文には「隔離や封鎖や社会的距離に代表される《人を孤独に追い込む政策》は、人体への大きなリスクを含む」と書かれています。肥満や喫煙よりも孤独は危険ということです。

その後、封鎖を行うごとに死者数が増加。医学的に強制的な隔離、社会的距離は死亡率を大幅に高めるとエビデンスで証明されています。

では、どうしたらいいのか?鬱状態などは頭ばかりが動いている交感神経がずっと働いている偏った状態であるため体を動かすこと。体を動かすと幸せホルモンと呼ばれるエンドルフィンが出て、ストレスホルモンと呼ばれるコルチゾール、アドレナリンなどの分泌が減少します。

そして、一人だからとSNSを見続ける、スマホをずっと触っているということもメンタル衰退のさらなる付加要因となります。自宅で仕事をしているとなかなか自身のことに気づきません。

・自身で気づくための学び

・管理職として部下のことを気づく学び

このような研修もしております。また、個人で何か不安だという方。早い内にぜひ、お問い合わせください。

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